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楽トレのススメ Vol.8

背骨をしなやかに鍛える

頭と直結している背骨は、体重を支持し姿勢を保持する役割だけではなく、中枢神経が通っていて、さまざまな衝撃や力を吸収・分散・伝達します。背骨が動きの根源なのです。
たとえば、魚は背骨を動かして泳いでいますね。人間の赤ちゃんも、首が据わるという頸椎からの背骨の発達とともに、徐々に四肢に力が伝わりさまざまな動きを覚えていきます。そして、ほぼ一年で立って歩きはじめます。 その背骨は椎骨という小さな骨が連なっていて、そのひとつひとつの関節はわずかしか動かないのですが、全体がなめらかに動くと波打つように大きく動くんです。
しかし、どこか一か所の関節が動かないと、他の関節まで右ならえをします。その意味は、ロボット的なぎこちない動きになってしまい、まわりの筋肉も硬くなり、血流量も減少してしまうこと。
ですから、背骨のしなやかさの度合いが若さと言っても過言ではありません。 背骨が元気なほど逆流性食道炎と関わりある姿勢も改善され、立つこと、動くことが楽に感じられるようになります。
さぁ、背骨に意識を向けて、ていねいに動かしていきましょう。意識をすれば身体は反応し、身体機能がよみがえってきます。

イメージ
  • 股関節の下に膝、肩の下に手がくるポジションでスタート。
    背骨のきれいなS字ラインを意識します。
  • 尾骨からひとつひとつの椎骨に意識をおきながら、ていねいに丸めていきます。
  • さらに手で床を押して後ろに移動しながら背骨を丸くします。
    椎骨ひとつひとつがなめらかに動きだします。
  • スタートの位置に戻りながら、今度は尾骨から背骨を長く伸ばすように反っていきます。

一連の動作を自然呼吸で息は止めずにゆっくり行いましょう(4~8回)。
背骨が固まって感じるところは動いていないのですが、練習すれば細やかに動くのが必ず分かってきます。
そして、この運動をしたあとは、身体が軽く動く楽な感じが得られます。ぜひ試してみてくださいね!

写真:中尾 和子
中尾 和子
トータルフィットネスコーディネーター、健康大使(平成19年11月厚生労働省任命)、
NPO法人日本Gボール協会 副理事長 中尾クラブ主宰
1952年京都市生まれ。長男出産後、26歳から本格的にボディビルをはじめ、1983年「第1回ミス日本ボディビルコンテスト」で優勝。その後、フィットネスインストラクターとしてエアロビクス・筋コンディショニング・ボールエクササイズなど国内外で幅広い指導を展開。近年では治療とフィットネスを融合させた「JSAボールエクササイズ」、和太鼓とフィットネスをコラボさせた「太鼓ビクス」、「立ち居振る舞いを鍛える」身体技法「コア・ストレッチ&ダンス」を開発した。
中尾和子オフィシャルサイト https://www.nakao-kazuko.net